スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:-- 】 | スポンサー広告 | page top↑
久々の景色
今日、病院から自宅へ戻る救急車の中で。
車内の窓から。見えた青空。
久々の景色が。何とも嬉しくて。
左手も自由に動く事が出来れば。
写真を、パチリと撮ったのに。
今では。それも出来なくて。
ただただ。PHSのキーを打つだけで。PCの操作をするのも時間の問題。

窓から見える、外の景色をみていると。
ふと、あの時の事を、思い出すのです。

5歳のころ。初めて。外に出たあの時のことを。
無菌室から、決して出られなかった幻の外。
その外に。初めて父に抱っこされながら、出た外は。
とっても、心地よく。肌に当たるそよ風も。気持ち良くて。

いつも病室の窓から眺めていた外の景色。
日中はずっと。ブラインドを下げられていて。
お医者さんから。
『絶対に昼間は、ブラインドをあげてはいけないよ』
と言われていた。
幼かった私は。その言葉を忠実に守って。
先生の言う事を、守っていた。
だから、私の見ていた景色は。
ネオンが光る街ぼ光景。月が出て。
あたしの、ココロを灯してくれていた。

紫外線に当たる事が出来ないから。
ブラインドはあげてはいけないのだと。
幼心にも、それは、植えつけられていた。

無菌室から出られない中。
あの日。見た景色は。
どこか新鮮で。私に感動と勇気を与えてくれた。
はじめて見た。昼間の世界。
『わぁ~』と目を輝かせて。
太陽がまぶしくて。

それでも。お外に出るときは。
紫外線カットクリームを塗られければならなくて。
短時間の外出。
体力もない私は。長時間の外出も許されなかった。

あの日。
父に抱かれて、はじめての明るい空を見ました。
あの日。
父の胸の中で、外の空気を吸いました。

マスクをしていたけれど。
あの時、吸ったはじめの外の空気は。
無菌室に閉じ込められている滅菌された空気ではなくて。
無菌室より、汚くて。細菌もいっぱいで。
なのに。すごく、おいしくて。

空気が、こんなにおいしいと。
外に出る事が、こんなに幸せなことだと。
外には、私が知らない世界が、たくさんあるのだと。
まだ、5歳だった私は。
父に抱かれ、思ったのです。


今日、一週間だったはずのオペの入院にピリオドを打ち、在宅に戻ってきました。
でも、決して良くなったわけではなく。
もう、何もすることは、ないからと。
ここにいても、出来る事は、なにもないからと。
帰れる今に、帰してあげようと。
言ってくれた、外科医の先生。

付き添いの医師に守られながら、病院の中を車椅子で、通ったとき。
ひとりの仲間に出会った。
彼は、気づかなかったのではなかったか。
リハビリに励む彼の姿を、みながらも。
可能性がある彼が、うらやましくて。
リハビリを、続けられる幸せに。
リハビリを頑張れば、歩けるようになると、信じている彼が、ちょっぴり妬ましく、嫉妬してしまった弱気自分。

まだ病院に。
仲間がたくさん入院しています。
この病院にも。違う病院にも。
彼らは、がんばっている。
再び、元気になり、おうちに戻れることを。
だけど、私は先に行くね。
がんばっている彼らを、おいて。先に帰るのは、後ろめたさもあり、後ろ髪を引かれる思いだけど。
先に、いくね。先に、帰るね。

ここに、私の居場所はないから。
ここにいても、私の病気はよくならないから。
もう、することは、ないから。

決して。あきらめたんじゃないのよ。
がんばって、良くなると信じていたけれど。
病気も、神様も。
私に味方はしてくれなかった。

先に、帰るね。
あの日。見た。景色と同じだった。
12年前、父に抱かれて、見た景色と同じ空。

ここまで、生かせてくれて、
どうも、ありがとう。
スポンサーサイト

テーマ:日記 - ジャンル:日記

【2006/11/02 19:44 】 | 日々の日常 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
<<終わりのない病気 | ホーム | はじめまして。>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。